これは、傑作!
時代劇を現代劇に絡ませることで、どちらの魅力も存分に引き出されていて。
アクションが好きで、洋邦問わず映画が好きで、そして日本人なら尚更、観るべき作品だと思った。
今年の初めにBSプレミアムで、この映画のメイキングとも言えるドキュメンタリー「UZUMASAの火花」が放送されて、それは見たんだけども。
その後に放送されたレターボックスサイズの「太秦ライムライト」も録画してて、少し見始めたものの、これは時間のある時にじっくり見たい、と思ってたら、HDDの容量の関係でちゃんと見ないまま消えてしまってて。
だから、自分にとっては、満を持しての上映だったのですよ。
「〜火花」でも取り上げられていたのだけれど、監督も撮影監督も、ハリウッド仕込みの方々。
だから、冒頭からなんだかハリウッド映画調(レターボックスサイズの冒頭にこれはなかった)だし、クライマックスシーンへのはしりの部分もそう。
撮影の仕方や殺陣の付け方も、ハリウッド風と日本(というか東映時代劇風?)とで違ったりして、ずいぶんと火花を散らしたそう。(殺陣師の清家三彦さんの手の付け方とかこだわりとか、落合賢監督クリス・フライリク撮影監督の手法とかエチュードの取り入れ方とか、すごく興味深かったもの!)
ただ、だからこそのクオリティがこの作品にはあると思うし、正直、福本さんこそレジェンドだと言って過言じゃないと思った。
福本清三さんを見てると、いつも、HARRYを思うんだよね。世代は違うんだけど、ただただ愚直に自分の表現を正直に放ちながら生きている人。
東映太秦映画村は、自分にとっても、最近は行けてないにしろ、庭みたいな場所。
でも、その裏側や夜の顔は、初めて見るところであって。
だからなんだか余計に胸の中に、すんっ、と入ってきたんだな。
そうそう、火事で燃えてしまったスタジオの跡は、駐車場やテントが張ってあったりしたなあ…。
市瀬秀和くんがね、なんだか可哀想なくらい、大部屋役者をバカにしてイライラさせる監督役で。彼自身の立ち回りの素晴らしさや時代劇へのリスペクトを知ってるだけに、いやホント可哀想だったなあ(笑)
それは、合田雅吏くんもそうで、でも最後はちゃんと香美山の立ち回りを撮ることを監督(ある意味ホンモノの中島貞夫監督)に承諾させるプロデューサー役は、良かったな。
ヒロインの山本千尋ちゃんもすっごく良かった!来年のジャパンアクションアワードのアクション女優賞は、間違いなく彼女でしょう!!
年の差、と言ってしまうとなんだかあれなんだけれど、幼い方からは憧れ故の、年長の方からは懐かしさ故の、ほのかな恋心みたいなのも描かれていて、それにドキドキしてしまう自分にびっくりしたりした。(←恋愛要素欠乏症発症ちう)
この、パンフレットの福本さんも、カッコいいんだよなぁ。
…いや、カッコいい、って言葉は軽い気がする。けど、渋い、とか、他にも思い付きはするものの、なかなかしっくりくる言葉が見つからない…。
あ、役名が「香美山」なのは、香美町出身だから、なのかしら。
あと、スチールは、ドラマ「科捜研の女」や「水戸黄門」でおなじみの、日浦麻子さん!
実は、お父様が私の小学校時代の恩師で、実家の両親ともつながりがある方で。
…それなのに、パンフレットに名前がない!パンフの撮影も麻子さんのハズなのになぁ…悔しい!
そういや、先週も、同じシアターの同じスクリーンで、本田博太郎さんを観てたわ…(((o(♡´ω`♡)o)))←